髙島屋、お前もか~閉店する岐阜髙島屋~

岐阜髙島屋が7月で閉店しますね。これで、岐阜市(県)にはデパートがなくなります。私が子供の頃は、岐阜市には新岐阜百貨店、近鉄、髙島屋と、3つのデパートがありました。加えてパルコもあったんですよね。それが次々と閉店して、最後に残った髙島屋も閉店することになりました。「髙島屋、お前もか。」という気持ちになりますよ。

岐阜髙島屋が開店したのは昭和52年のこと。当時、柳ケ瀬の商店組合が出店に反対して、売場面積が縮小され、1階がバラの広場となったことは地元では有名な話です。髙島屋が開店した頃、私はまだ小さかったし、柳ヶ瀬の近くに住んでいたわけでもないので、そのようないきさつは知らず、ずっとなぜ岐阜髙島屋は1階が広場になっているんだろうと不思議に思っていました。デパートの売り上げは、1991年がピークなんだとか。ちょうど私が大学生だったころが、デパートの最盛期だったわけです。だから、私はデパート好きなのです。そんな私には、1階がバラの広場となっている岐阜髙島屋は物足りなったのです。そんな岐阜高島屋が、平成17年にバラの広場を売り場へとリニューアルしてオープンして、やっとデパートらしいデパートになったとうれしかったです。そして、そのリニューアルオープンのすぐあとに新岐阜百貨店は閉店しました。近鉄デパートがいつ頃閉店したかは覚えていのですが、新岐阜百貨店が閉店したときには、岐阜にデパートは髙島屋だけになっていました。岐阜からデパートがなくなっちゃうかもという危機感と、岐阜髙島屋があまり混雑していなくて行きやすいことが重なって、私は今までかなりの投資(買い物)をしてきました。名古屋のデパートには行きませんでしたから。髙島屋がリニューアルオープンした当時、子供はまだ2、3歳で、自分の時間が全くなかった私には、岐阜髙島屋はとても都合のいいデパートでした。自動車で簡単に乗り付けられるし、一定額以上買い物すれば、特約駐車場ではその駐車料金がただになりました。これは、今でもです。短時間で、デパートで買い物ができるというのが本当に便利でした。そんなに混雑していませんでしたしね。けれど、混雑していないからこそ売上が上がらず、今回の閉店へと繋がってしまったわけです。

今回の閉店のニュースは、岐阜髙島屋を応援していた私としては、とても残念なニュースでした。前述のとおり、リニューアルオープンしてから、髙島屋がなくなってはいけないと、なるべく買い物をしてきたんですよ。いつだったか、フォションの詰め合わせが送られてきたことがあったのですが、多分あれはいくらか購入した人が自動エントリーするキャンペーンだったのではないかと考えているのですが、そんなことお構いなしにお買い物をしてきたわけです。わざわざ名古屋まで行かなくてもいいし。そんなお客さんも多かったと思います。閉店のニュース後に、ここがなくなると困っちゃうと店員さんに話しているお客さんを見かけましたからね。とはいえ、コロナ後、私も足が遠のいていたのは事実なんです。なんというか、洋服や化粧品をあまり消費しなくなったでしょ。それであまり行かなくなっていたんですよね。

閉店の決定打は、老朽化した建物が原因だと報道がありました。今回の閉店にあたり、顧客である私たちに実情を知らせて、生き残りを計る方法はなかったのかと思うんですよね。売上の面では、私だったら髙島屋がなくなるのは嫌だから、もっと買い物しただろうし、建物についても、岐阜のどこかの企業がスポンサーになってくれたかもしれないのになんて思います。今後、たか田八祥のごまプリンはどこで買えばいいんでしょうね。今、岐阜髙島屋は閉店セール中です。皮肉なことにいつもよりかなり混在しています。路面電車がなくなった時もそうですが、なくなることが決まってから行っても遅いんです。でも、デパート業界そのものを取り巻く事情も変わっているので、時代の趨勢なのかもしれませんね。心配なのが柳ヶ瀬です。髙島屋の特約駐車場があるから柳ヶ瀬に行っていた人が多いと思うんです。私も、髙島屋のついでに柳ヶ瀬やその周辺のお店によっていたというのが実情だから。髙島屋がなくなってしまうと、行かなくなるかも。

デパート好きの私には本当に岐阜髙島屋の閉店は本当に残念です。